2017 年末から 2018 年にかけて、非常勤講師のアンケートを、 JAICOWS と日本学術会議、首都圏大学 非常勤講師組合、関西圏大学非常勤講師組合のご協力によってほぼ 3 か月で 700 名余の方々から実施して いただくことができました。2018 年 6 月のニューズレターで、簡単に概要のみ報告させていただきました。

現在女性の補助研究職が大変な状況になっていることは、2018 年 11 月の『学術の動向』にも、「『学術 支援研究職』の現状と課題―ジェンダー視点からの検討―」として、海妻径子・大沢真理、河野銀子、宮 浦千里、羽場久美子、廣森直子、清末愛砂らが執筆しているので、是非お読みください(特に河野銀子「女 性研究者はどこにいるのか―アカデミアのジェンダー構造を探る―」。羽場久美子「女性研究者の貧困をど う解決するのか?―博士号取得者、非常勤講師―」)。

今後も、アンケート結果の性別、年齢層別、専門分野別などの分析をできる限り進めたいと考えており ます。また、その結果をも踏まえつつ、専門・教授職、学長・管理職等への女性研究者の増大、女性研究 者の環境改善、また非常勤講師を含む非常勤女性研究者の環境改善や、若手研究者の研究条件改善に取り 組んでまいりたいと存じます。

先人の方々の叡智とご尽力に倣い、女性研究者の置かれている状況の調査、報告、改善を、シンポジウ ムや、アンケート、またその成果を、新聞記事による報道や、ブックレット、一般書の刊行などにより、 公表、政策化していきたいと考えております。また広く、女性研究者および非常勤研究者の研究条件の改 善を促していきたいと考えております。

会員の皆様からのご要望、ご意見もぜひお寄せいただきたく、総会や研究会、シンポジウムへのご出席 を、どうぞよろしくお願いいたします。

羽場久美子