渡辺信(わたなべ・しん)

1974年7月29日生まれ。1985年から3年間、ソ連時代のモスクワで生活。ゴルバチョフ書記長の登場で、ソ連社会が劇的に変化する様子を現地での生活を通じて実感。旧ソ連諸国の民族問題や体制転換に伴う諸問題に関心を持った。
2000年3月、法政大学社会学部を卒業し、法政大学大学院社会科学研究科へ。大学院修了は2004年3月。いずれも羽場ゼミに所属した。社会学部在籍中に、交換留学生として、ウズベキスタン国立タシケント東洋学大学で、およそ1年間学ぶ。このとき、多民族社会を内包したウズベキスタンの国民国家形成のイデオロギーや方法、民族政策に関心を抱く。
このため、大学院在学中に、秋野豊ユーラシア基金の「秋野賞」に応募。研究計画が採用され、再びウズベキスタンへ。現地での一次資料の収集やフィールドワークを経て、修士論文「独立後のウズベキスタンの国民国家形成と民族政策」を執筆したほか、基金出版の論文集にもレポートが掲載された。
2004年4月からは、NHK記者。釧路放送局、サハリン事務所、仙台放送局を経て、ことし7月29日から、東京の報道局政治部に。現在、官邸記者クラブに所属し、主に総理番と法務省の取材を担当。釧路放送局では、警察・司法、行政取材のほか、遊軍の時には、学生時代の研究テーマの影響で、「国内の民族問題」という視点で、「アイヌ民族の現在」を取材した。
サハリン事務所では、北方領土問題や日本漁船の拿捕事件などを取材。仙台放送局では、宮城県政全般と自民党および民主党の取材を担当した。また、宮城県とロシア・ニジェゴロド州の経済交流に関する番組も制作。今後については、「これまでの経験を生かした方向性を活かせる取材ができるよう、努力を重ねたい」。

<羽場ゼミの後輩の皆さんへ>
 取材現場では、同じ羽場ゼミ出身の他社の記者やフリーランスの記者と、偶然に出会うこともあります。また、法政大学社会学部というだけでも、NHK内部や、各社にも仲間がいます。いろいろと情報交換ができればいいですね。お力になれればと思います。大学では、よく、マスコミ関係への就職を目指すための講座があります。しかし、私の考えでは、わざわざ大学で、マスコミ就職のための「鋳型」に自分を押し込めるような訓練をする必要はないと思います。一時的に、自己PRの上手な「プラス思考の塊」みたいになっても、説得力はないと思います。それよりも、いろいろな経験をして、自分の独自性を磨いたほうが、自分の言葉で話ができるようになるからです。

2010年10月28日現在
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